心房細動の概要とメカニズム
心房細動は、心臓の上部にある「心房」という部屋が細かく震え、血液を送り出すポンプ機能が正しく働かなくなる不整脈の一種です。
通常、心臓は自律的な電気信号によって規則正しく拍動していますが、心房細動が発生すると、この電気信号が乱れ、心拍数が非常に速くなったり(頻脈)、リズムがバラバラになったりします。

主な症状とセルフチェック
心房細動は自覚症状がある場合と、全くない場合があります。以下のような症状に心当たりがある場合は、医療機関への相談が推奨されます。
- 動悸(どうき): 胸がドキドキする、心臓が跳ねるような感じがする。
- 脈の乱れ: 手首で脈を測った際、リズムが不規則で飛んでいるように感じる。
- 胸部の違和感: 胸の不快感や、軽い痛みを感じる。
- 全身の倦怠感: 疲れやすくなった、階段で息切れがする。
自覚症状がない心房細動であっても、以下に述べる脳梗塞などの合併症リスクは変わらないため、心電図での検査が重要です。
心房細動が引き起こす重大なリスク
心房細動それ自体が直ちに命に関わることは稀ですが、放置すると以下の重大なリスクを高めることが知られています。
① 脳梗塞(心原性脳塞栓症)
心房が震えることで血液の流れが滞り、心臓内に血の塊(血栓)ができやすくなります。この血栓が血流に乗って脳の血管に詰まると、脳梗塞を引き起こします。
② 心不全
長期間にわたり心臓が不規則な速い拍動を続けると、心筋が疲弊し、全身に十分な血液を送り出せなくなる心不全の状態に陥る可能性があります。
心房細動の診断と検査
- 十二誘導心電図: 検査時の心拍リズムを確認します。
- ホルター心電図(24時間心電図): 日常生活の中での一時的な発作(発作性心房細動)を捉えます。
- 心エコー検査(必要に応じて): 弁膜症など心臓の構造や血栓の有無、心臓の動きを評価します。
心房細動の治療
心房細動の治療は、主に「脳梗塞の予防」と「リズムの管理」の2軸で進められます。
- 薬物療法(抗凝固療法): 血液をサラサラにする薬を服用し、血栓の形成を防ぎます。
- 脈拍・リズムのコントロール: 薬によって心拍数を抑える、あるいは正常なリズムを目指します。
- カテーテルアブレーション: 異常な電気信号の発生源を処置する根本的な治療法です。必要に応じて専門病院と連携し、適切なタイミングでご紹介いたします。
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